第1話 食べ物を捨てている社会

マンガで解説

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解説

食べ物を捨てている社会

 もったいないと思いつつも、「食べ切れなくて…」「冷蔵庫にあるのを忘れてしまって…」と漫画のように食べ物をムダにしてしまった経験はありませんか?こうした食べ残しや賞味期限切れなど、食べられたはずなのに廃棄されてしまっている食べ物を「食品ロス」と言います。この食品ロスは日本全国で約600万トン(※1)にも上るといわれています。
 とはいえ、「大量に捨てているのはスーパーや飲食店でしょ?」と思っていませんか。実はこの食品ロスのうち、食品加工業・小売業・飲食業等を含む事業者からの排出量は324万トンに対し、家庭からの排出量は276万トン(※2)と、意外と家庭から出される量も多いことがわかります。

※1 ※2  2018年推計値 農林水産省(2021年)

食べ物を捨てている社会2

多くの食料を海外に頼りながら大量廃棄をしている日本


 少し街を歩いてみると、中華料理店やイタリアンレストラン、ファストフード店にエスニック料理店・・・これ程までに多種多様な国・地域の料理を楽しめる国は、世界広しといえどもなかなかありません。この私たちの豊かな食生活を支えている食材はどこで生産されているのでしょうか?
日本の食料自給率はカロリーベースで37%、生産額ベースで67%(※3)です。つまり、日本は多くの食料を海外からの輸入に頼っているのです。

 その一方で、私たちは年間約600万トンもの食品ロスを出しており、その量は国連WFP(※4)が1年間に実施している食料援助量のおよそ1.4倍に相当します。
海外から食料を大量に輸入しながら廃棄している日本と、食糧援助を必要としている地域がある現実を、この機会に考えてみませんか?

※3 令和2年度食料自給率 農林水産省(2021年)
※4 特定非営利活動法人国際連合世界食糧計画WFP協会

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