エコ・コラム
こんにちは!千葉県 循環型社会推進課です。
新年を迎えて早1か月が経ちました。
今年はオリンピックイヤーですが、大会では「Zero Wasting(資源を一切ムダにしない)」をテーマに、廃棄による環境負荷をゼロにすることを目指すとされています。
国内開催は22年ぶり(夏季大会のみでは実に56年ぶり!)となるこの大会、スポーツで大いに盛り上がるのはもちろんですが、これを機会に3Rの取組も一層進めたいですね。
さて、今回は1月23日(木)に開催した「千葉県3R推進セミナー」について御紹介したいと思います。
3R推進セミナーって?
千葉県では、県民一人ひとりが3Rに対する理解を深め、具体的な取り組みを実践していけるように、市町村や事業者等と連携して普及啓発等を実施しています。
その一環として、毎年、県民・事業者・NPOなどを対象とした3R活動の普及促進イベント等を開催してきました。
今年度はホットな話題「食品ロス」をメインテーマに据え、千葉市民会館でセミナーを開催しました。
セミナーの内容は?
セミナーでは、専門家、企業、行政それぞれの視点からみた食品ロス問題について、来場いただいた皆様と共有しました。

行長万里様による講演
第1部は料理研究家 行長万里様を講師にお迎えし、「食品ロスとエシカル消費」について御講演いただきました。
行長様からは、食品ロスについて消費者目線から考え、計画性をもって本当に必要なだけの食材を購入することや、古くなった食材は廃棄する前にリメイクすることなど、食べ物を大切に賢く消費する「エシカル(倫理的な)消費」についてのお話がありました。
また、お話の中では具体的なリメイク料理の紹介もあり、帰宅してすぐに始められるような、非常に実践的な内容でした。

梶浦正人様による講演
第2部は企業における取組事例の紹介ということで、(株)セブン&アイ・フードシステムズ サステナビリティ推進室長の梶浦正人様から御講演いただきました。
(株)セブン&アイ・フードシステムズ様は、平成29年まで九都県市で実施していた取組「食べきりげんまんプロジェクト」にも御協力いただいていた企業です。
梶浦様からは、セブン&アイグループの環境宣言「GREEN CHALLENGE 2050」に基づく、温暖化対策やプラスチック使用量削減、食品ロス対策についての取組を御説明いただきました。
欲しいものが何でも揃うスーパーマーケットや美味しそうな料理がたくさん並ぶファミリーレストランなど、便利なお店の数々は私たちの生活の一部として切っても切り離せない存在です。
しかし、その裏側で企業は環境のためにどのようなことをしているのか、私たちは普段から意識しているでしょうか。
多方面に渡る企業努力に目を向けながらお店に行くと、見え方が変わってくるかもしれません。

県による取組紹介
第3部では、行長様や梶浦様のお話の復習も兼ねて、当課から食品ロスにまつわる最近の動向を説明したほか、千葉県として推進している食品ロス対策の取組「ちば食べきりエコスタイル (ちば食べエコ)」の紹介を行いました。
ちば食べエコとは、家庭での食事の際や、レストランや宴会での食事の際に「食べきり」を進めていくことで、食べ物がごみになる量をできるだけ減らしていくための取組です。
外食する時や宴会の時、食材を購入する時などなど、食にまつわる様々なシチュエーションで食べ残しを減らす工夫をしていく、エコなライフスタイルを進めています。
来場者からは「日頃の食品の扱い方を見直したい」「子どもの頃からの意識付けが大切」との声があり、本セミナーを通じて各々日常に潜む食品のムダに考えを巡らせたようでした。
3R推進のため、千葉県では引き続き取り組みを進めてまいります。
皆様も御協力をお願いします。

御講演いただいた行長万里様(右)と梶浦正人様(左)
おまけ
本コラムにも何度か登場しているこのキャラクター、皆様はご存じでしょうか。

「ちば食べエコ」キャラクター:ノコサーヌ
ちば食べきりエコスタイルを象徴するマスコットキャラクター、「ノコサーヌ」です。
頭に色々と食べ物が詰まっていますが、モチーフはいったい何でしょうか。
……正解は、食べ残してしまった料理を持ち帰るための容器「ドギーバッグ」です。
飲食店の中でノコサーヌを見かけたら、そのお店は千葉県と一緒に食品ロス対策に取り組む「ちば食べエコ協力店」です。
千葉県民の方もそうでない方も、ぜひ覚えてくださいね。