PCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む電気機器はありませんか?【判別方法】

PCB廃棄物の判別方法

高濃度PCB廃棄物の判別方法

トランス・コンデンサ等の判別方法

 トランス・コンデンサ等の銘板に記載されているメーカー、形式、製造年月日等の情報から判別できます。
「PCB使用電気機器の取扱いについて」(通商産業省機械情報産業局電気機器課、平成12年7月)によれば、PCBを含有する絶縁油を使用している電気機器のうち、変圧器(トランス)及び高圧進相用コンデンサは、昭和28年(1953年)頃から製造が開始され、昭和47年(1972年)に製造が中止となったと記載されています。
このことから、国内メーカーで昭和27年(1952年)以前及び昭和48年(1973年)以降に製造された変圧器(トランス)及び高圧進相用コンデンサについては、高濃度PCBを使用したものはないと考えられます。
 なお、詳細は、各メーカーに問い合わせるか、一般社団法人日本電機工業会ホームページを参照してください。

安定器の判別方法

 安定器の銘板に記載されているメーカー、形式・種別、性能(力率)、製造年月日等の情報から判別できます。

 「業務用・施設用蛍光灯等のPCB使用安定器の事故に関する対策について」(生衛発第1798号、平成12年12月13日)によれば、PCBを使用した安定器は昭和32年(1957年)1月から昭和47年(1972年)8月までに製造された照明器具に使用されていると記載されています。

 このことから、国内メーカーで昭和31年(1956年)以前及び昭和48年(1973年)以降に製造された照明器具については、PCB使用安定器を使用したものはないと考えられます。

 昭和51年(1976年)10月までに建築・改修された建物には、PCB使用安定器が使用された可能性がありますと記載されています。また、一般社団法人日本照明工業会ホームページでは、昭和52年(1977年)3月までは、対象機器として扱うことが望ましいと記載しています。

 詳細は、各メーカーに問い合わせるか、一般社団法人日本照明工業会ホームページを参照してください。

 なお、安定器にPCBが含有している場合、すべて高濃度PCB廃棄物に分類されます。

電気機器には、写真のような銘板がついています。取り付け位置は、機器の側面又は上面などにありますので、ご確認ください。

低濃度PCB廃棄物の判別方法

微量PCB汚染廃電気機器等の判別方法

微量PCBの疑いのあるものは、廃電気機器等に封入されている絶縁油のPCB分析を行い、PCB汚染の有無を確認しないと判別できません。

「今後のPCB廃棄物の適正処理推進について」(PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会、平成24年8月)によれば、以下のとおり判別できる場合があります。

  • 日本電機工業会の加盟メーカーで平成3年(1991年)以降に製造されたコンデンサについては、PCBの汚染がないと言えます。なお、輸入された機器など特別な配慮が必要なものがあることに留意してください。
  • 日本電機工業会の加盟メーカーで平成6年(1994年)以降に製造されたトランスで、絶縁油に係るメンテナンス等が行われていないこと、又は、汚染のない油への入替え等が行われていることが確認できれば、PCBの汚染がないものと言えます。

ただし、富士電機、高岳製作所(現 東光高岳)の一部の機器について、平成6年(1994年)までに出荷した機器に、平成元年(1989年)以前に製造された新油絶縁油を使用したものがあり、PCBの混入の可能性があると判断しているため、これらの機器については個別に判断する必要があります。また、輸入された機器など特別な配慮が必要なものがあることに留意してください。

各メーカーに問い合わせるか、一般社団法人日本電機工業会ホームページを参照することで、さらに情報が得られる場合があります。

PCB廃棄物の判別フローチャート

トランス・コンデンサ等

トランス・コンデンサ等

安定器

安定器

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